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視線の動きを広告デザインに活かそう! 【効果を感じやすい広告の考え方】

2024.9.4 #デザイン全般

広告をデザイナーに依頼する時や、広告をデザインする時に、ユーザー(顧客)の視線の動きを知ることで、

デザインの仕上がりや効果が変わってくる可能性があります。

 

今回の記事は、小規模事業の経営者さんに向けた、効果を感じやすい広告をつくりたい時に、ぜひ参考にしていただけると幸いです。

 

「視線」の動き方を意識することはとても有効ですよ!

 

 

1. まずどこに視線が向くのか?

 

  1. 広告の場合、まず最初に「一番大きな要素」に視線が向きます。

 

大きなものは「目立つ」ため最初に目に入ってくるのです。

 

当たり前じゃないか…と思われそうですが、

とても重要な観点になります。

 

「要素」というと難しそうに感じますが、

その広告で一番大きく扱っているもののことになります。

たとえば、写真であったり、タイトルや文字などだったりします。

 

ではこれを実際の広告で応用する場合についてです。

 

広告の効果をアップさせるには、

必ず見てほしいものは「大きく配置する」と効果を感じられるということです。

 

ここで検討しておかなければいけないことがあります。

 

  1. 「お客様に一番何を見てほしいのか?」です。

そのために必要となるのが、

1. 目的はなにか
2. その目的のために「何を」「どのように」伝えたいのか

これらを事前に整理しておく必要があります。

間違って意図と違ったものを大きく配置してしまうと、効果は半減してしまうため注意が必要です。

 

 

2. 視線の動きの順番とは?

 

広告の場合、お客さまの視線がどのように動くかを知ることはとても大切です。

 

実は以下の1〜3の順番で視線は動いています。

  1. 1. 中心部
  2. 2. 上部
  3. 3. 右下部

中心部分を見て、そのあと上部を見て、最後に右下部分を見る。といわれています。

 

そして、面白いなと感じるのが、

「上部の右端」は一番見られる時間が少ないということです。

 

実はこれについては、私の実体験としてもあるのです。

 

以前、広告で紙面を埋めるタイプのフリーペーパーに、広告を掲載したことがあったのです。

掲載場所は、一番上の右端でした。

サイズは同じ面内では中程度の大きさ。

フルカラーで、目が留まりやすい明るい色をベースにした広告でした。

 

この広告を掲載した結果、

まったく効果がなかったのです。

 

広告の内容自体が悪かった可能性もありますが、

同じ広告内容で、場所を変えた場合は反応があったため、

やはり掲載場所だった可能性が高いのです。

 

一番上段であれば、目立つし視線が留まるはずだ!

と、安易に考えがちですが、

実はこんな落とし穴も存在するので注意が必要です。

 

では、視線の動きを実際の広告で応用する場合についてです。

 

広告の効果をアップさせるには、

一番伝えたいことや、印象に残したいことを「中心」に配置する。

 

「上部」にも、比較的伝えたいことや、印象に残したいことを配置する。

ということが必要です。

 

意外ですが、「右下部」も視線がいきます。

油断せず、右下部も有効に使うことで効果を感じられるということです。

 

 

3. まとめ

 

ユーザー(顧客)の視線から、効果を感じやすい広告について書いてみました。

 

どこに視線が向くかについては、

「一番大きな要素」に視線が向きます。

 

視線の動きの順番については、

1. 中心部

2. 上部

3. 右下部

の順番に視線が動きます。

 

これらのことから、「中心」に「大きな要素」を配置することで、

大きな効果を得られるということです。

 

しかし、です。(いまさらですが…)

 

確かに、ユーザー(顧客)は、

目立つもの、大きいサイズのもの、中央にあるものに視線がいくのですが、

 

広告を見る時の、その人の「心理状態」にもかなり影響を受けます。

 

気分が明るいときには、明るい色の広告を好む傾向にあったり、

直前に気持ちがネガティブになっている場合などは、ネガティブな広告に目がいってしまったり、

人間ですから、感情に影響されることがあるのです。

 

個人の習慣や経験などもありますし、これらも考慮する必要がある。ということなのです。

 

広告は、奥が深い…。

私は20年以上デザイナーをしていますが、

理屈だけではわからない部分がまだまだあるのも確かです。

 

それでも、ユーザー(顧客)の視線の動きを知ることはとても重要ですし、有効です。

ぜひ、広告制作時に参考にしてみてください。

 

 

〈参考文献〉

消費者の心理をさぐる 米田英嗣・和田裕一編者 誠心書房

顔写真

株式会社イットデザイン
伊藤 亜希

グラフィック・ウェブデザイナー
ブランディングデザイナー

デザイナー歴24年目。
大阪から兵庫へUターン就職→起業。
主な受賞歴に、日本タイポグラフィ年鑑入選など。

【営業時間】平日9:30〜18:00
【休業日】土日祝 年末年始、旧盆期間
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