ブランディングをはじめる前に知っておきたいこと 〜認知と想起編
「悪名は無名に勝る」なんていいますが、
無名は確かに「悪」なのかもしれません。
ビジネスでは、知らないということは、存在しないのと同じことだからです。
ただし…悪名ではダメだと思いますが…。
目次
ブランディングをはじめる前に知っていてほしいこと
「認知(覚えてもらう)」ことについて
ブランディングに限らずの話しにもなりますが、
「知られる」のはもちろん、「覚えてもらう」ことはとても大切になります。
「覚えてもらう」=「認知」となります。
「認知」されることが、なぜ大切なのか?
そもそも、「認知」されていなければ、「思い出して」もらえないからです。
「思い出してもらう」ということについて
「思い出してもらえる」ということは、
実は、ブランディングにとって非常に重要な考え方です。
思い出すとは、どんなことか、
一つ簡単な例を挙げてみたいと思います。
「オシャレな場所で、コーヒー飲みたいな~」
頭の中で、どこで飲もうかと考え…その結果、
「あ、スターバックスへ行こう!」
となった。
これは「スターバックス」というお店を思い出した、という例です。
思い出してもらえるということは、
まず、頭の中に「記憶」として残っていなければいけません。
日々、新しい情報が次から次へと入ってくるにもかかわらず、
それでも記憶から消し去られることなく「思い出してもらう」には、
「認知」され続けるということが前提として必要となるのです。
その上で、
「認知」されているからといっても、「思い出してもらえる」とは限らないため、
「思い出してもらえる」ための様々な「工夫」がいるのです。
例に出したスターバックスは、その工夫が秀逸だということです。
ブランディングでは、この「工夫」の部分を、戦略として実行していくわけです。
「認知(覚えてもらう)」と「思い出してもらう」こと。
この2つ間には、大きな川のような…簡単には超えられないものがあるのです。
「純粋想起」と「助成想起」について
因みに、少し難しくなるのですが、
「思い出してもらう」とは「想起」といいます。
この想起には、
「純粋想起」と「助成想起」とがあります。
「純粋想起」とは、
カテゴリーや、ニーズだけで思い出すこと、
(※先ほどのスターバックスの例は、「純粋想起」になります。)
「助成想起」とは、
ヒントがあると思い出すこと。
「純粋想起」の方がレベルが高く難しいです。
ブランディングでは、
「助成想起」と「純粋想起」のどちらの想起も必要となってきます。
「認知(覚えてもらう)」にはどうすればよいか?
ここまで、
「思い出してもらう(想起)」が大切で、
そのためには「認知(覚えてもらう)」されることがまず必要だ、ということをみてきました。
では、どうやって「認知(覚えてもらう)」してもらうかをみていきたいと思います。
それには2つの方法があります。
1. 印象に残す
例えば「ザイオンス効果」というものがありますが、
これは、接触回数が増えると、それに対して身近に感じるようになり好印象を持つというものです。
この効果からも、
単純に接触回数を増やしていくことで、印象を残していき認知してもらう、という方法です。
注意が必要なのは、不快な印象を残してしまうと逆効果だということです。
2. 自分ごととして受け取ってもらう
当事者意識を持ってもらえるようにする、ということです。
自分ごととして受け取ってもらえると、一気に親近感がわきます。
そうすることで心が動き、格段に認知してもらいやすくなります。
ブランディングでは、いかに「想起」してもらえるかが大切になってきますが、
そのために、「認知」されることがとても重要になってきます。
ブランディングをはじめる前段階として、
こんな知識を知っていただくだけでもよいと思います。
編集後記
「無名は悪」という言葉。結構重い言葉ですよね。
ズシンと心に刺さります。
ただ、これって本当なんですよね。
どんな良い商品やサービスであっても、知られていなければ無いのと同じ…。
「知られる」というのは、ブランディングでも避けては通れない最初のハードルですよね。
株式会社イットデザイン
伊藤 亜希
グラフィック・ウェブデザイナー
ブランディングデザイナー
デザイナー歴24年目。
大阪から兵庫へUターン就職→起業。
主な受賞歴に、日本タイポグラフィ年鑑入選など。
【営業時間】平日9:30〜18:00
【休業日】土日祝 年末年始、旧盆期間
お問い合わせはフォームからお願いいたします。
Service
サービス案内
Column Category
コラムのカテゴリー
Archive
月別アーカイブ